保有するヘルスケア業界の2銘柄の決算が発表されました。ファイザー(PFE)は1/28、アッヴィ(ABBV)は2/8発表でした。
決算発表は明暗分かれる!
日付が離れているので市場の反応という意味での比較は難しいです。ですが、一方は大きく下げ、もう一方は大きく上げましたので直接比較はできなくとも分かりやすい反応だと思います。まずはファイザーのニュース。

アッヴィはこちら。

肝心の決算の中身は???
ファイザーとアッヴィの決算の中身を急ぎ足で見ていきます。
まずファイザーですが、売上×、利益×、個別製品売上×とあまり良いところがありませんでした。
全体の売上は9%減。米国で特許切れとなったリリカの売上は67%減となっています。そして新薬ですが、部門としては7%増。しかし乳がん治療薬”イブランス”、関節リウマチ薬”ゼンヤルス”はアナリスト予想に届きませんでした。
続いてアッヴィ。こちらは売上○、利益○、個別製品売上○とアナリスト予想を上手に超えてきました。特に特許切れからの売上減を心配されているヒュミラ単体の売上予想も上回ることが出来ており、売上減の底が見えてきた可能性もあります。ヒュミラは予想48.6億ドルのところ49.2億ドル。そして伸びて欲しいインブルビカは12.8億ドル予想で13億ドルでした。新薬として発売されたスキリージ(Skyrizi)、リンヴォック(Rinvoq)がどの程度拡大できるのかは期待したいと思います。以前取り上げた日本国内で売れたマヴィレットですが全社ではマイナスのようです。もしかすると世界的には既にピークアウトしているのかもしれないです。
アッヴィの方がファイザーよりも伸びしろがあるように感じます。新薬の臨床試験も順調に進んでいるようです。
地味ですが、こういった活動も大切なんだろうと思います。
個人的に気になっているのは昨年発表されたアラガン買収です。
欧州委員会でも承認されましたが、条件付きとのこと。その条件というのはアラガンが開発を進めている炎症性腸疾患(IBD)の治療薬「ブラジクマブ」を売却するというもの。これはどうやらアッヴィのもつスキリージと被っていそうなので、スキリージが上位互換であれば大きな影響はなさそうと思います。でも本職ではないのでちょっと気になっています。
どうする?どうする?どうする?
アッヴィは既存製品が順調に伸び、ヒュミラの減少をどこまで穴埋めできるのかが今後もポイントになります。新薬も順調に承認されそうですのでそのあたりは心配いらないのかもしれません。アラガンとの合併も一部特許の放棄(?)を前提に承認されたようです。
ファイザーはアップジョン部門を切り離し、一本足打法となる新薬の開発が進まないことには話になりません。今が底値、ファイザーは有能と信じて積み増していくかどうかですね。ファイザー信じたいですけどねぇ・・・
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