[ABBV]期待の新薬の明暗・・・

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本日は保有するアッヴィの新薬について気になる部分を纏めています。

アッヴィの失敗・・・

アッヴィのパイプラインの中で、近年大変注目されていた新薬の中に”Rova-T”というものがありました。はい、過去形です。非常に期待された肺がん治験薬で、ヒュミラに次ぐ大型新薬になるのではと言われていたようです。ところが昨年2018年3月フェーズ2の結果を鑑み、FDAに迅速承認の適用を申請しないと発表、最終的に2019年8月、”Rova-T”の全ての研究を打ち切ると発表することとなりました。アッヴィはこれに伴い、40億ドルの評価損を計上。この医薬品は元々2016年に58億ドルで買収したステムセントルクスが保有していたものであり、買収の判断についても批判が出てしまいました。

アッヴィの希望!

続いて失敗ではなく、期待の持てる薬剤について3つ(!)、名前をあげて確認しておきます。今後の決算発表ではこれから説明する薬剤が登場する可能性も大いにあると信じています。

まずは関節リウマチに対するウパダシチニブ。こちらは2019年11月25日、つまり昨日の厚生労働省の新薬の承認の可否などを審議する薬食審・医薬品第二部会にて審議の予定とされておりました。(審議結果はまだ出ていません。)EUでは欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会(CHMP)の承認勧告を受領となっており、販売に向けて準備が進んでいます。本国アメリカでもFDAの承認を受けています。中等度から重度の成人活動性関節リウマチ患者さんの治療薬として今後使用されていくものと考えられます。

乾癬に対するリサンキズマブ(スキリージ)はヒュミラと同領域になるかと思います。既にFDAで承認済、欧州委員会でも中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として承認されています。そして日本でも販売されています。乾癬の適応を持つ薬剤の中でもっとも投与頻度が少ないものの一つとなっています。これは乾癬の治療が長期に渡ることが多いため薬剤のメリットの一つといえると思います。
乾癬は慢性疾患であり世界では1億人以上の患者さんがいるといわれています。ヒュミラもスキリージも大きくは乾癬に対する薬剤です。(正確な内容は専門家に確認してください)つまりもしかするとヒュミラのような大きな売上が期待できる新薬となるかもしれません。

最後は慢性リンパ性白血病に対するベネトクラクスでこちらも日本で既に販売されています。 用途は、再発/難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫 (SLL)の治療薬としてとなります。従来の化学療法を含まない新たな選択肢として期待されています。

当ブログはあくまで投資ブログです。医薬品の用途や対象に関しては投資ブログで説明するには内容および正確性など限界があります。治療の根拠となる内容ではありませんので、薬に関する詳細は必ず専門家にご確認ください。

夢の新薬といったらアルツハイマーと脳梗塞か!?

現在癌に対する治療方法がかなり進み、癌=死という雰囲気はだいぶ減ったと思います。そんな状況でこれがあったらいいなーと考える薬にはどんなものがあると思いますか?
個人的に嫌だな~と思うのが”アルツハイマー”と”脳梗塞”です。どちらも発症すると日常生活が非常に困難になるというのがその理由です。周りの人にも迷惑かけますしね。
そんな二つの病気、製薬業界でも実は人気です。人気なのですが、なかなか効果のある新薬が生まれず、失敗が続いていたようでした。そんな中、ついにバイオジェンとエーザイがやってくれたようです。つい最近の出来事です。

https://www.j-cast.com/2019/10/30371311.html?p=all

アルツハイマーの新薬”アデュカヌマブ”は病気の進行そのものを抑える効果を狙うものだそうです。アルツハイマーに関してはさまざまな企業がしのぎを削って開発を進めているようですが、ファイザーやロシュなど世界的な企業も治験に失敗してきた分野です。
今回のバイオジェンとエーザイも今年2019年3月の段階で一度は治験の失敗を発表しており、開発も打ち切られると見られていました。当然株価は暴落です。しかしその後データ分析を行った結果として効果が見られ、2020年の承認申請を目指すとととなりました。(株価は暴騰!(笑))
保有するアッヴィでないのは残念です。しかしお金はかかるでしょうが、快適な老後に少しプラスだと思います。
もうひとつは脳梗塞です。日本のサンバイオが脳梗塞に対する治療薬の開発を目指しておりました。ですが臨床試験で思わしくない結果が出てしまい、2019年1月に大暴落を起こし、サーキットブレーカーが発動されたのをご記憶の方も多いと思います。そのサンバイオ、開発は打ち切っておらず、現在も研究が進められているようです。外部の専門家によるとサンバイオの治療薬は”外傷性能損傷”に効果が認められているようで、同じ脳の組織がダメージを受けていると考えられる”脳梗塞”にも効果は出せるはずと期待されているようです。こちらも発症すると生活は不便になるし、やはり周りにも迷惑を掛けることになります。
企業も研究開発には莫大な投資をしてますし、その結果生まれる治療薬も同じく高くなりそうです。もちろん患者さんにとっては安いほうが良いのでしょうが、少しでも病気に対抗できるものが生まれるといいなと純粋に思っています。

現在製薬業界は自社での研究だけでなく、有望な新薬を持つ企業を買収することで巨大化しています。これは研究開発費がどんどん高騰していることが理由で、だったら買収したほうが安いというような話です。ただ買収額も年々大規模になっており、ギャンブル要素の高い事業になっていると言われることもあります。そうなってくると投資といえるのか不安になる方もいらっしゃると思います。ですが、高いリターンをもたらすヘルスケアセクターです。個人的には銘柄分散しながら追加投資をしつづけていきたいと思います。

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