保有するアッヴィの2019年第3四半期決算が発表されています。株価は徐々に回復しており、$80を超えてきています。こうしてみると$60、$70台がバーゲンセールだったのかもと考えてしまいます。ま、結果論ですけど。
2019年3Qの結果
詳しい数値はリンク先のアッヴィからのレポートを見ていただくのが一番ですが、かいつまんで気になる部分を確認しておきます。
売上は$8479millionで、前年同期比3%増でアナリスト予想も超えてきました。肝になるヒュミラはアメリカ国内では$3887mil、国外では$1049milとなりそれぞれ9.7%増とおよそ30%の減少と明暗が分かれています。インブルビカはアメリカ国内で$1042mil、国外では$215とそれぞれ30%前後の増となりました。全体としてどうにか増収を確保していますし、ヒュミラに対するバイオシミラーの影響というのは常々言われていることですのでこのあたりは良しとします。そして配当に関してはなんと10.3%の増配を発表しています。年間の総受取配当を目標のひとつとしている私個人としては正直嬉しいです。ですが、あまりに高配当且つ自社株買いにも積極的となると心配出てきます。ま、撤退どころか買い増しも考えている状態ですので、CEOの自信の表れと受け取っておきます。
ヒュミラの国外売上30%減は衝撃なのか!?
ヒュミラのアメリカ国外での影響ですが、特許切れに伴うバイオシミラーの影響もあり今四半期も30%減となりました。こちらは2019年第2四半期もおよそ30%減となっていますので今回急にというわけではありません。大体予想通りの影響を受けていると言えます。
2018年第4四半期では10%台後半、 2019年第1四半期は20%台のそれぞれ減少でしたので徐々に拡大している可能性は十分あります。なおEUではヒュミラの薬価を大きく引き下げたと言われており(未確認です・・・)、値下げ×販売数の減少の結果が30%の売上減ではないかと考えています。
バイオシミラーは厳密には同じ医薬品ではなく効果などを疑問視する声や安心感を求める患者サイドの希望もあって思ったほど売上の現象には繋がらないなどと言う声もありました。しかし結果としては段階的に確実に減っているのは、EUでの2018年後半の特許切れの影響と言えると思います。
2023年にも特許切れと言われるアメリカ国内では薬価を上げたと言われており、その影響なのか1ケタ台ですが売上増が続いています。2019年第3四半期の売上に占めるヒュミラの割合はおよそ58%、影響があればそのインパクトは大きいです。ですが、アメリカ国外でヒュミラの販売が減少しても、アッヴィ全体の売上は微増、ヒュミラの割合も大きな変動がないのであれば、ヒュミラの薬価やヒュミラ以外の販売増などがうまく機能しているとも考えられます。絶対額はヒュミラの比較にはなりませんが、インブルビカなど大きく伸びている薬品もあります。2019年と2018年、1年通して比較してみたいと思っているので当面は様子見です。個人的には株価下落局面で$80を割ってくれば拾っていきたいと思っています!
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