[日々勉強]ヘルスケア業界で聞くオンコロジーって何?それ知らないとヤバイ??

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ヘルスケアセクターのニュースや決算発表などを見ていて気になることは、薬の名前など普段聞きなれない用語が多数あることです!保有しているファイザー(PFE)やアッヴィ(ABBV)のニュースで使われる用語も分からないものがありますし、私のようにわりと最近ヘルスケアセクターに投資しはじめた、あるいはこれから投資しようと考えている方などは何の話をしているのかさっぱり分からないような記事に出くわすこともあるかと思います。

そこで、あくまで投資家目線で決算発表やら新薬に関するニュースが読みやすくなればと思い、今回は”オンコロジー領域”という流行に乗ってみました笑

よく聞くオンコロジー領域って??

オンコロジーとは、腫瘍学に分類される領域で、おおざっぱにいうと癌です。オンコロジー領域というのはほぼほぼ癌を中心としていて、多くの製薬会社が注目しているため取り上げられる機会も多いのです。ですが、いきなり「オンコロジー領域における当社の・・・」といわれても「???」となりますよね。
あと個人的に分かりにくいのが血液がんと固形がんの呼称の広さです。悪性リンパ腫や骨髄腫、ニュースにもなった白血病などは血液のがんですが、「○○がん」とは言われません。このあたりもオンコロジー領域には当然含まれます。

ちょっと古いのですが、人気の分野ということがわかりやすいので引用します。

18年の世界の医薬品市場は1兆962億400万ドル(117兆2938億円)で、前年から3.1%増加。1.7%減となった日本とは対照的に、拡大基調が続いています。
 
市場を疾患領域別に見てみると、オンコロジーが1214億1100万ドル(16.2%増、12兆9910億円)と初めて1000億ドルを突破してトップに。以下、▽糖尿病(967億5300ドル、8.8%増)▽自己免疫疾患(602億9600万ドル、8.1%増)▽疼痛(545億1100万ドル、7.3%減)▽呼吸器疾患(427億6100万ドル、6.0%増)――と続きました。

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2018年ですが、オンコロジー領域が1000億ドルを突破し疾患領域別でトップの販売額となりました。つまりそれだけ需要があるということです。

ちなみにオンコロジー以外で「○○領域」と呼ばれるものに、プライマリーケア領域とスペシャリティ領域があります。
プライマリーケア領域はプライマリー領域とも言われます。こういう短縮されるともう主要領域??という意味にしか読めないですね。一般的な病気や生活習慣病などが分類されるようです。”特殊な領域”以外となります。
スペシャリティ領域はそのまんまスペシャルってことです。対象の患者さんが少なく特殊な病気が対象になるようです。

オンコロジー領域の有力どころとは?

免疫チェックポイント阻害剤

ノーベル医学・生理学賞を受賞したことで一気に一般の方にもその名が浸透したのがオプジーボ。がん治療の世界は画期的な新薬の登場でがらりと環境が変わることがまだまだ多い世界のようで、この免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれるものも比較的新しいものです。

免疫チェックポイント阻害剤の詳しい解説は検索してください・・・(笑)

素人ですのでGoogleさんに聞いて欲しいですが、この免疫チェックポイント阻害剤は現在のがん治療の新たな流れを作っており、注目を集めている薬剤です。どういう理由で新たな流れなのかは分かりません。ですが多様ながん種にその作用が期待されており、各社開発に力が入っているようです。新しい薬剤もあるようですが、既存薬剤の適応拡大も積極的に進められています。

免疫チェックポイント阻害剤で名前をよく聞くのは、キイトルーダ(メルク)、オプジーボ(小野薬品工業・ブリストル)、テセントリク(ロシュ)あたりでしょうか。売上もだいたいこの順番だと思います。2019年の医薬品別売上など探してますが、まだニュースにはなっていないようです。
免疫チェックポイント阻害剤はその阻害する(?)対象により3つに分類されています。抗PD-1抗体と抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体で、それぞれ作用する対象が異なります。効果や副作用といった基本的な部分も大切ですが、適応拡大に積極的なところを考えると、併用療法なども売上拡大のポイントになりそうです(説明がおかしかったらごめんなさい)

多発性骨髄腫

レブラミド(セルジーン)が有名で、多発性骨髄腫(MM)および骨髄異形成症候群(MDS)の抗悪性腫瘍用剤です。マニアックなものを取り上げた感じですが、なぜかというと多発性骨髄腫はここ10年ほどで非常に効果が伸びているようなのです。生存率といっていいのか分かりませんが・・・。そして治療目標が病気の完治ではなく、患者さんの延命というところもポイントです。つまり死ぬまで服用し続けるようなのです。年間1千万円を超える薬価を延命に使うという判断はなかなか悩ましいものでもあります。安価に使えれば病気でつらい思いをしている患者さんには朗報ですが、企業としては膨らみ続ける開発費を賄わなければそもそも薬の提供が出来なくなってしまいます。

がん治療において治療目標が完治とされるものも当然あると思うのですが、取り上げた骨髄腫のように延命が目的となるものも多いように感じます。

他にも慢性リンパ性白血病に対するイムブルビカ(アッヴィ)や乳がん治療薬であるイブランス(ファイザー)などがん領域(オンコロジー領域)で期待されている薬剤は多数あります。投資先の売上や財務状況はもちろん大切ですが、どんな商品を持ち、今後どんなものが出るのかも同じくらい大切だと思います。

こちらはアッヴィ(ABBV)のマヴィレットの話。

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