楽しくワイドショー的目線で見ていた日本と韓国の間で繰り広げられている貿易”管理”強化の話です!あくまで”管理”です。8月2日にホワイト国リストからの除外が閣議決定されましたので株価への影響含めて整理しておきます。
そもそもなんで始まった?
2019年7月に半導体製造に必要な原料三つが貿易管理の強化対象となり、個別に輸出許可を申請する形となりました。半導体産業は韓国の輸出額の2割を占め、サムスンやSKがこければ経済的に大きな影響を受けます。
2018年末からのレーダー照射事件、徴用工裁判などで揉めていたところに起こりましたので、韓国側は経済報復と捉え反日感情が昂ぶっています。しかし実際のところ日本から韓国に輸出された兵器転用可能な半導体原料の一部が行方不明になっていることを日本政府は問題視しています。輸出”管理”を強化したと説明しており、報復ではないと言っています。(本日の報道では管理強化後、初の輸出が許可されたようです。思いのほか早かったですね。)韓国は行方不明の半導体原料がどうなっているのかをきっちり説明すれば良いのですが返品したと言ったり、よく言われているように論点をずらしたりと相変わらずな反応です。素直に謝罪して管理制度を見直すのが本来だと思うんですけどね。ちなみに「安全保障の観点から」と言っていますので北朝鮮へ横流しの可能性もありますが、どちらかというと中国な気がしますよね。全くわかりませんけど。
ホワイト国リストから除外されるとどうなる?
閣議決定されたホワイト国リストからの除外ですが、これにより輸出管理が強化される品目が3品目から1000品目ほどに一気に拡大します。300倍以上です(笑)。今までは3年の期間内で包括許可といって纏めて輸出許可を取っていたのですが、これが輸出単位に変更になります。つまり書類と審査時間が増えます。調達コストがあらゆる産業で跳ね上がり、経済にも当然影響すると考えます。
いつまで続く?株価は下がるの?
今回の日本政府はかつてなく強硬です。決して甘く出来ない何らかの理由があると考えています。ホワイト国リスト除外のパブリックコメントの意見数が数万件、、賛成が95%を超えていたとのことです。国内世論として大きな支持が得られており、強硬具合から察するとアメリカへも根回しは済んでいると思います。であれば途中で撤回ということはなくやり続けるのは間違いないでしょう。
株価への影響は実はあまりないです。今日実績が出来ましたが禁輸では決してないです。台湾などと同じように輸出毎に正規の書類を用意し、その用途を明確に管理すればいい話です。それが嫌だ!って言ってるのが今の韓国ですけど、嫌ならそれでいいんじゃないですか。韓国が世界的にシェアを握るのはスマホとメモリ、ディスプレイです。サムスンとSKハイニックスが主要プレイヤーですがこれらは全て代替可能と考えます。アメリカのマイクロンは広島の工場拡張を行っていますし、台湾のTSMCは輸出管理強化の報道後、数千億の投資を決めました。短期的に混乱することはあっても代わりがいないから困るということにはならないです。マイクロンが拡張した広島の工場がいい例ですが、メモリ価格が暴落する中韓国勢が排除されるなら絶妙過ぎるタイミングです。知ってたんですかねって、勘ぐってしまうくらいに…。
韓国政府がまかり間違って恐慌の引き金を引くような斜め上なことがなければ、 日韓の貿易問題よりも米中覇権戦争の方が重要です。チェックするなら米中ネタを優先したほうが良いですね。
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